• 個性の為の無個性

    今回は個性の為の無個性というちょっと難しそうなタイトル。
    まあ、個性的なキャラクターを引き立てるためには無個性なキャラも必要な
    んだよ・・・というコトではない。
    いや、それ自体はそんなに間違っていないが、ストーリー上または画面にお
    いて意味をなさないものは極力目立つべきではない。それは意味があるよう
    に見えないように描く!といった技術が要求されるのです。
    
    これも芸術家やイラストレーターといった職業の人なら、特に意味のないも
    のを描く必要など基本的にはないのですが、漫画家やゲームグラフィックの
    作成・・という点においてはただ街中を歩いている人を描いたり、それこそ
    タダの石ころや木を描くにもこういった技量が求められると言えます。
    
    街中を歩いている人がなんかやたらと派手な格好をしてたりしたらやはり目
    立ってしまいます。街中の取材としているTVカメラにピースしながらよっ
    てくる恥ずかしい子供のようです。
    またゲームの中でちょっとでもいびつな形の岩があるだけでも、好奇心のあ
    る子供には"なにかあるんじゃないか?"と思わせてしまいます。
    
    マンガなどを読んでいてもあきらかにアシスタントに描かせたんだなぁ・・
    と思わせられる観客やエキストラとかが目に付きます。
    アシスタント自身が自分の絵柄を主張するためについつい描いてしまうこと
    もあるかも知れませんが、こういったその世界観にあった無個性なキャラク
    ターを描く・・ということはかなりの力量が求められるのです。
    
    個性がないということは、個性を求めるこういった業界での作品制作におい
    てはかなり高いハードルだとも言えます。
    
    逆に言えば、自分なりに無個性なキャラクター・・・というものを創作する
    ことができれば、それに役柄やシュチュエーションを表現する特徴をつける
    だけで自分の絵柄というものはスラスラ出てくるということになるのかも知
    れません。
    少なくとも基本形ができるということは、自分の絵柄自体に悩むことを少な
    くする為にはよいことだと思います。
    
    ではそんな自分なりの基本形を作るにはどうしたらよいのでしょうか?
    
    本当はやはりとにもかくにもたくさんの絵を描いて、自分が自然にいいと思
    えるものが一番いいのです。大体基本的な価値観が大幅にずれていなければ
    大体落ち着くところにおちつくものですから。
    
    とはいっても練習しろ!というだけではあんまりですので、とりあえず私の
    考える創作法を書いてみます。私自身、絵柄で悩むことがないのでこれでい
    いのかは少々疑問もありますが・・。
    
    ・他人に影響されるな。
     大体の場合、自分の絵柄が安定しない・・というのはよい作品に出会うと
     影響を受けやすい人が多いように思えます。
     よく自分のサイトの自己紹介の欄に尊敬するマンガ家、イラストレーター
     なんてのを書いてる人を見かけますが、これは自分の絵柄を作ろうとがん
     ばるならば、かえってジャマになるのでは?と思います。
     まあオリジナルで創作しようとなると、どうしても最初はハードルが高く
     て元々デザインとして完成されている作品を真似た方が上手くかけるもの
     ですが・・・。
     1-4で触れた同人活動に関してに通じるものがありますが、自分で自分の
     作品を好きになれないと、その時々の流行に左右されがちになりますので
     要注意です。
    
    ・基本的なライン(法則)には従うこと。
     これはまあたとえばキャラクターならば立った状態でひじは腰のあたりと
     か、手首が股のあたりとかといった基本的なお約束・・のようなものです。
     なんにしろある法則にしたがってディフォルメするのが基本になります。
     その自分なりの作画法則・・みたいなのを作るにあたってはそういった最
     低限のラインだけは守った方がそれらしく見えるし、バリエーションも増
     やせる・・ということです。
     たとえば頭を大きく描くことを特徴にしてしまうと子供のキャラクターな
     どはいいのですが、大人のキャラクターなどを描いた際に違和感が出たり
     バリエーションや表情の表現に困ることになります。
    
    ・同じキャラクターを何枚か描くように。
     そもそも趣味でCGを描いている人っていうとオリジナルキャラクターと
     言っても、ます一枚しか描いてません。手塚治虫氏のように宝塚方式を取
     るどころか、一枚以上描くことがないといった状況がほとんどでしょう。
     これでは自分にとって描きやすいキャラクターなのかどうかさえ分かりま
     せん。自分にあった方法を見つけるためにも同じキャラクターを普段から
     何枚も描くということが大切です。
    
    ・色に頼るな。
     特徴的な色合いなどによってキャラクターなどをかき分けクセをつけない
     ように。特に髪の毛や形でかき分けている程度ならば場面によってだれが
     誰だか分からなくなります。
     とはいっても、描きやすい絵柄が固まってくるとどうしても似てしまうと
     いう面はあるでしょうから、そうなる前にかき分ける為のバリエーション
     というのを身に付ける必要もあると思います。
    
    とまあここまで絵柄の個性とキャラクターの個性について書いてきましたが、
    では無個性を書くには描くにはどうしたらいいのか?の話に戻りますと・・。
    これを簡単に言ってしまえば、自分の周りの人間をモチーフにキャラクター
    化する・・というのが実は一番近道だったりします。(^^ゞ
    ある意味のリアリティというものがそこに漂わせるのが目的であって、無個
    性なものを描くのが目的ではないのですから・・・。
    
    最初からそういえ?う〜ん・・まあそうかもしれませんが、現代の日本以外
    が舞台の場合はこの方法も使えませんし、なにより今回はあまりに派手な特
    徴での絵柄になると後々困るんじゃない?と言いたかったところがあります。
    
    卵が先か?鶏が先か?じゃないですが、特徴を作るためにはあいて特徴的に
    するばかりではなく、あえて特徴のないキャラクターに挑戦してみることで
    自分の絵柄の特徴をつかむことが出来、またより特徴的なキャラクターを描
    く方法も自分なりに作れるのでは?と思います。
    
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